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【卒業生インタビュー】救急救命士:佐藤佑太さん、松本拓巳さん
一般社団法人巨樹の会 所沢明生病院
佐藤 佑太さん(栃木県立宇都宮工業高等学校 出身)
松本 拓巳さん(埼玉平成高等学校 出身)
きっかけ
(佐藤)高校生の時、てんかんもちだった姉が発作を起こし、家族全員パニックになっていましたが、救急救命士の方が駆けつけてくれ、冷静に対応してくださり、その時の救急救命士に憧れて目指すようになりました。そして進学先で悩んでいた時に担任の先生に勧めていただき、さくら総合専門学校に進学することを決めました。
(松本)小学1年生の時にサッカー少年団に入り、同学年の子がトラックとの交通事故にあい、その時駆けつけてくれた救急救命士に憧れて自分も目指すようになりました。最短の2年間で資格取得を目指せるという点に魅力を感じ、さくら総合専門学校に決めました。
学生時代について
(佐藤)学校は先生との距離が近く、分からないところはすぐに質問できたのでとても良い環境でした。私の場合、声出しなどがあまり得意ではなかったので、月曜日の1限から行う礼式訓練が結構辛かったです。放課後や休みの日には、一人暮らしの友人の家に遊びに行ったり、ドライブをしたりと楽しく過ごせました。国家試験対策は、過去問題をひたすら解いて、間違えたところはテキストなどを参考にしながらしっかり理解するようにしました。問題を解きすぎたせいか、1週間前頃からは今やっても意味がないんじゃないかとおかしくなっていました(笑)
(松本)入学前は、この学校は消防を目指す人が行く学校なので、かなり厳しいというイメージでしたが、実際にはメリハリがあって、楽しむところは思いっきり楽しむことができました。私は字を書くことが嫌いだったので、小テストや定期テストの期間はひたすら読んで覚えるという勉強法でした。国家試験対策は、さすがに書かずにやるということはできませんでした(笑)過去問題を解き、間違ったところを何度も復習して覚えるようにしました。
働き方
(佐藤)(松本)基本的には、日勤は8時半から17時、夜勤は16時から9時の勤務になります。夜勤は大体月に5回くらいのペースです。業務内容としては、どの病院が何科を診ることができ、どの症例まで受け入れられるかのリストをネット上で掲載しているので、出勤したらまずはその情報を最初に更新しています。その後、朝礼をしてから救急カートのチェックや診察ブースのサポートをします。そして救急要請があれば救急隊のホットラインを取ったり、傷病者のバイタルチェックをしたりします。心肺停止の方の対応をすることも多くありますが、心肺再開した時はかなりやりがいや喜びを感じます。
休日の過ごし方
(佐藤)専門学校を卒業して1年間後あたりまでは、頻繁に地元に帰ったり、同期と集まったりもしていましたが、私は割とインドア派なので、最近は家でゲームをしたり、料理を作ったり、ひたすらアニメや映画を観るなどして過ごしています。
(松本)私は車が好きなので、日光方面や海沿いの方にドライブに行くことが多いです。同期とは現在も連絡を取り、休日には予定を合わせて出かけることもあります。
今後の目標
(佐藤)現在、救急救命士が業務を行う場所の規定は傷病者の発生現場や救急用自動車等のみと定められていますが、最近は医療機関内でも業務が行えるよう、法改正の話が進められていたりもするので、救急救命士の活躍の場がもっと広がり、病院で働くことが当たり前の社会になるための手助けをしたり、そういったことに携われるような人間になれるよう頑張りたいと思っています。
(松本)救急救命士は消防署で勤務している方がほとんどで、病院で働いている方はごく僅かですが、救急救命士が病院にいることで、今まで医者や看護師が行ってきた業務を、できるだけ自分たちが代わったりサポートすることで、救急外来には救急救命士がいてよかったなと思ってもらえるよう努力していきたいです。
高校生へ
(佐藤)(松本)救急救命士になるためには、人体の構造などをしっかり覚えておかないといけないので、高校のうちから人体に関わる生物の授業に力を入れておくと良いかと思います。また、病院で働くとなると、CT画像や検査結果を見て医者と話す機会も結構多いので、人体の臓器などがどこにあるかなどの知識も必要になります。専門学校などへ進学後は、解剖生理をきちんとやっておけばそういったことも学ぶことが出来るので就職後にも役立ちます。現在は、一般的に救急救命士は消防署で働いているというイメージが強いですが、もっと多くの人にぜひ病院救命士を目指してほしいと思います。